遺品整理を想像してみる~私の親の場合~

遺品整理を想像してみる~私の親の場合~

遺品整理と言うと、30・40代の人にはなかなか想像し辛いことだと思います。親は元気ですし、まだまだその機会は遠い未来だと思うでしょう。しかし、遺品整理は大変な労力を必要とします。だからこそ、元気なうちに遺品整理について考えるべきなのです。

私の両親の住まい

今、実家のご両親はどのような住宅にお住まいでしょうか?一軒家でしょうか?賃貸物件のワンルームでしょうか?ここからは、私個人の話になりますが、少しでも参考になれば幸いです。

私は30代で、母は60代後半、父は70代前半で二人とも健在です。事情があり、それぞれが一軒家に住み、それぞれが自由な暮らしをしています。

母は片づけが好きで、生前整理の必要性も理解しているため、徐々に荷物を減らす努力をしています。自分のアルバムを処分したり、不用品をリサイクルに出したりしています。新しい物を買うことを控え、家電が故障したときは暮らしぶりにあった小さなものを選んでいました。家に置いてあった、私たち子どもの持ち物は引き取りにくるように言われました。まだ残っていたのを申し訳なく思い、すぐに受け取りに行きました。4LDKの一軒家ですが、ほとんどの暮らしを1階の1部屋とLDKで過ごしているため、2階の居室にはほぼ荷物がありません。子どもや孫が泊まりにきた時に布団を並べるくらいです。

話を聞くと、エンディングノートも書き始めているようです。葬儀の希望はもちろん、貴金属など形見の品をどうするか、不用品はどう処分したらいいかなど書き留めてくれています。母が自分の死に対して準備をしていることに、「悲しい」とか「寂しい」という感情は芽生えず、娘として正直ありがたいと思いました。母はとても元気ですし、亡くなることがまだ全く想像がつかないからかもしれません。この先、母に万が一のことがあったとしても、そのエンディングノートを見ながら遺品整理を行えるという安心感が生まれました。とはいえ、まだ母も元気ですので、趣味で育てている多肉植物のために新しく植木鉢を買ったり、外出のときの新しい洋服を買ったりして、今の暮らしを前向きに楽しんでいます。

一方、本当に困っているのが父です。母と別居してから、父は自由気ままに暮らしています。定年退職後にやりたかった家庭菜園を広げ、庭には新しく買い足した用具が散乱しています。家の中も、好きな野球チームのグッズが山のようにあり、家電も大きなものを新しく買ったようです。この前は「友だちが泊まりにくるから」と、なぜか寝袋を買っていました。このように、父の家は高齢になった今になっても物が増える一方です。自分がいなくなった時のことなど、微塵も考えていません。

一度、「遺品整理が大変だから、片づけてほしい」と言ったことがありますが、「死に支度をしろというのか」と憤慨していました。父はとても頑固で、自分の考えが絶対的に正しいと思っているため、元気なうちに家の片づけをするのは諦めるしかありません。しかし、一軒家に詰め込まれた、あの膨大な荷物を子どもたちで片づけることを想像すると、本当にゾッとしてしまいます。父が住んでいる家は、5LDKです。あまり行く機会がなく、2階の部屋の現状は見たことがありませんが、恐らく片付いていないのだろうと想像します。

遺品整理が必要になったら

私には姉と弟がいて、父と母の住まいからはそれぞれ車で1時間ほどの距離に住んでいます。今後、両親が亡くなれば、恐らく3人で遺品整理をすることになるでしょう。しかし、2軒分の遺品整理を子どもたちだけで行うと思うと、今からその時が恐ろしいです。母はともかく、父を説得できないのであれば、私は最初から遺品整理を業者に頼むという選択肢を取りたいと思っています。きっと姉と弟も賛同してくれるでしょう。

 

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