生前整理とは違う?シニアの間で話題の老前整理とは。

生前整理とは違う?シニアの間で話題の老前整理とは。

今、40~50代の間で「老前整理」が注目されています。「老前整理」とは、やがてやってくる老後のために、少し早い年代で不用品を処分し、身の回りを片付けること。今回は「生前整理」と少し違う「老前整理」の特徴や、やり方のポイントをご紹介します。

生前整理と老前整理の違いについて

「生前整理」と「老前整理」、同じように感じますが、少し意味が異なります。
まず「生前整理」とは、自分の死後に遺された家族が困らないよう、財産や遺品の整理を行っておくこと。相続トラブルを回避する意味もあります。整理を始める時期は、仕事をリタイアした後、いわゆる老後です。
一方「老前整理」は、元気なうちに不用品を処分し、自らの老後のため、快適で、安全な生活空間を手に入れることです。体力と気力、そして判断力があるうちに整理を始める点が最大の特徴で、生前整理との違いと言えます。始める時期は40代後半~50代が最も多いようです。ちょうど子どもの独立や、定年退職を意識する年齢ですね。

老前整理を成功させるコツ① ~心構えと目標設定~

老前整理を成功させる最大のポイントは、焦らないこと。生前整理もそうですが、期限が決まっている訳ではないので、少しずつ自分の生活のペースに合わせて進めていきましょう。始めに頑張りすぎても途中で止めてしまったら意味がありません。
老前整理初日は、時間に余裕のある日を選ぶと良いでしょう。手当たり次第始めるのではなく、まず、家全体をじっくり見て回ります。屋根裏や、高い位置の押入れなど、ハシゴを使わないと上がれない部分の整理こそ、老前整理にぴったりです。生前整理であれば、誰かの手伝いが必要になるかもしれませんね。そして、不用品が少なそうな場所から手をつけていき、徐々に多いところへ進めます。片付ける場所はリスト化し、整理が終わったらチェックを入れていきましょう。そうすることで、進行具合を把握でき、継続的に続けやすいです。また、「1日10分ずつ」といった整理を行う時間の目標も決めておくといいかもしれませんね。

老前整理を成功させるコツ② ~意識を変える~

家での行動を思い返してみてください。普段使用しているものは、使いやすく気に入ったものに限られているということにお気づきでしょうか。逆に言えば、ほとんどものが、使用されずただ保管されているだけなのです。例えば、何年も前に買って着なくなった洋服。「高かったし捨てられない」「サイズが合わないけど、また体型が変われば着られるかも」と残していませんか?また、食器棚の食器類、キッチン用品など、何年も使わず、しまい込んであるものはどのくらいありますか?本棚の本は、実際読み返すものは何冊あるのでしょう?まずは「いつか使うかもしれない」という意識を変えることが老前整理には必要です。ものは使ってこそ生きます。使わないものを捨てることに罪悪感を抱くことはありません。処分する際は感謝の気持ちを忘れずに。そして処分するものを探すのではなく、手元に残すものを探すつもりで進めると気持ちが楽ですよ。生前整理までとっておくことで、一層愛着が湧いたり、判断が鈍ったりすることもあります。老前整理という少し早めのタイミングで行うと、効率的でもありますね。

老前整理を成功させるコツ③ ~ものの仕分け~

老前整理も、生前整理も、持ち物を「残すもの」「処分するもの」「保留」「思い出の品」に仕分けます。この作業、単純で簡単そうに思えますが、実は意外と難航するものです。作業をスムーズにするために、あらかじめ仕分けルールを明確にしておくとよいです。
例えば、
・手に取って3秒で仕分ける
・2年以上使っていないものは処分する
・同じものは1つだけ残し、他は処分する
・思い出の品は写真に撮って処分する
・保留のものは、少し時間を置いてから、改めて残すのか処分するのか決める。
ご自身で、仕分けがしやすくなると思えるルールを決めて効率よく進めてくださいね。

処分の方法

持ち物の仕分けを終えたら、更なる大仕事、不用品の処分があります。思い入れのある品や、まだ使えるものは出来れば捨てずに、人に譲る、買取業者に売る、寄付をするなどの方法だと快く手放せると思いますので、ぜひ検討してみてください。
家具など大きなものも含め多くの不用品が出た場合は、自宅まで取りに来てくれる不用品回収(買取)業者にお任せすると負担が少ないでしょう。不用品回収(買取)業者は、様々な不用品をまとめて回収してくれます。面倒な分別をする必要がなく便利なので上手く利用してみましょう。

まとめ

老前整理に少しは興味を持っていただけましたか?老前整理は思い立った日から、いつでも始められます。生前整理とは少し違うこの老前整理を、今後の人生を豊かにするための第一歩として始めてみてはいかがでしょうか。

 

葬儀の準備を自ら行う生前予約・生前整理~「納得できる最期」を迎える為には?~

遺品整理より生前整理。高齢者への話し方と進め方。

遺品整理と生前整理の違いとは?手遅れにならないための生前整理のすすめ

SNSでもご購読できます。